聴竹居

 平成28年秋、史跡探訪クラブが訪れた大山崎の聴竹居が国の重要文化財に指定されました。当日熱心に、かつ丁寧に説明された方に感動を覚えたほどでした。              (以下朝日新聞2017.5.20の記事です)
 聴竹居は建築家の藤井厚二が日本の気候風土に合わせてつくった環境共生住宅の先駆けで、天王山の中腹にある。現在は竹中工務店が所有している。藤井は竹中工務店時代に旧大阪朝日新聞社社屋(1916年完成)などを設計し、後に京都帝国大教授になった。重文に指定されるのは1928年に完成した本屋(ほんや)、閑室(かんしつ)と30~33年に建築された茶室。住まいの中心の本屋は、幾何学的なデザインと伝統的なしつらえを融合させ、洗練された空間を実現。静かさを楽しむための閑室や茶室は数寄屋のデザインを基調にしながらも、伝統にとらわれない自由な構成となっている。工学的理論に基づいて設計された木造近代住宅の先駆けとして高く評価されている。

2017年05月20日